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新選組は「カッコイイ」? 現在の新選組イメージが作られるまで

近藤勇

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「新選組」という江戸幕府方の組織がかつてあったことはみなさんご存じかと思います。その過激な活動により、「維新が1年遅れた」ということを言う方もいます。

 

現在の新選組のイメージはどのように作られた?

新選組屯所

その新選組ですが、現在の一般的な新選組像は「『義』に生きたカッコイイ剣客ヒーロー」というイメージが抱かれていますね。ところが明治・大正時代は幕府を倒した長州・薩摩派の人間が政権の中心を握っていたこともあり、そのために『悪』の組織的レッテル張りをされていたのです。

ではそのイメージを払拭したのは誰? といいますと、明治生まれの小説家、子母澤寛(しもざわかん)だったと言えるでしょう。

もともと子母澤寛は新聞記者であり、生き残った新選組隊士や研究者に取材を多々行っていた結果、昭和初期に「新選組始末記」を書き表します。その作品で描いたのは誰彼かまわず切って捨てるといったこれまでのイメージではなく、「自分の『義』をつらぬき、『義』に準じた集団だった」、という描き方をしたため、新選組の再評価がされることとなりました。

さらに新選組には「鬼の副長・土方歳三」や「夭折の美形天才剣士・沖田総司」といったイメージがありますね。このイメージは司馬遼太郎氏の新選組小説「燃えよ剣」の作品のものが基礎となりそのイメージで形作られ、現在に至っているようです。

 

芸能界での『新選組』

ほかにも現代では新選組というと華やいだイメージがあるためか、かつて日本テレビ系列で放送されていた「人生が変わる1分間の深イイ話」の中で、京都の観光人気を取り戻すために「平成の新選組プロジェクト」内で「新選組リアン」というアイドルグループを自らがプロデューサーとなり、スタートさせたことがありました。

そのためメンバーは京都および近郊の男子大学生から募る、というものになっていました。2009年に活動を開始したときはデビュー曲がオリコン3位を獲得しています。ですが芸能界という性質ゆえ、メンバーは生活基盤を東京に置くことになった理由から京都での活動はあまり行っていなかったとのことです。

そして2011年に島田紳助氏が芸能界引退をした際、「新選組リアン」も引退がウワサされたものの、セルフプロデュースの形態となって自分たちで曲を作り活動を行っていきました。その後2012年に吉本興業へプロダクションを移動し活動を続けていましたが、2014年に解散しています。

 

史実の姿はどのようなもの?

それにしても史実の新選組の姿はいったいどういうものだったのでしょうか?

気になるのが、土方歳三が定めたと言われている『局中法度(きょくちゅうはっと)』です。第一条「士道ニ背キ事間敷事」(武士道に恥じる行為をしてはならない)という有名な文言で始まる五か条の条文ですね。これに反した場合、切腹しなくてはならないというものです。

……しかしよく考えてみますと、「武士道に背いてはならない」ということからすごく抽象的な条文になっていますね。そのため解釈は局長および副長に委ねられている、というものになっていました。

これは先述した子母沢寛の「新選組始末記」で紹介されてから有名になりました。しかし「局中法度」という名称のものを記録した史料は見つかっていないだけでなく、これも有名な五か条目の「私ノ闘争ヲ不許」(個人的な戦闘はしてはならない)とは子母沢寛の創作とされています。

ちなみに新選組の活動は、浪士組を結成したのち会津藩預かりとなった1863年に始まり戊辰戦争の終結した1869年までという実に短い期間です。

とはいえ幕末というものは、その歴史の濃密さでは類を見ないほどの時期となっている、目まぐるしい時期でした。それゆえ学ぶ側にしてみたら、思想や信条が入り乱れていることもあり、最初はややこしく感じるかもしれませんが、それが理解できると非常に面白くなる時代だと思います。

 

少女マンガながらその辺の歴史マンガに負けていない『風光る』

ところで私の好きな漫画に、新選組を描いた『風光る』があります。あらすじは、新選組(漫画で入隊したときはまだ新選組という名称は付いていないころです)に女の子が、兄の敵討ちのために入隊し、沖田総司へ武士としての憧れとともに、ほのかな恋心を抱いていく、というストーリーです。

「なんだよくあるストーリーじゃないか」と一蹴されるのはちょっと待って!というところです。作者の渡辺多恵子さんがそもそもこれを描こうと思ったのは、演劇集団キャラメルボックスが公演した新選組の舞台を見たからだそうですが、それで終わらないのが渡辺多恵子さんのすごいところです。

 

作者は当初歴史知識が殆どなかった状態からのスタート

幕末どころか、一般的な歴史知識があまりない状態であったのに、そこからしっかりとした歴史考証がされている新選組を描いているのです。

さすがに始まる前はあまりの幕末の歴史のややこしさに、「だったら現代もので、沖田総司がどこかの学校の剣道部に入るというストーリーにすれば……」と迷ったときもあるそうですが、「そんなの面白くない!沖田総司のあのキャラクターはあの時代でしか育たない!」という理由で、ものすごくたくさんの資料を集め、現在もすばらしい歴史少女漫画という、なかなか描くことのできない作品を描いておられます。

とくに素晴らしいと思ったのは「あくまで少女漫画にする!そのためのウソはつく!」というスタンスです。漫画のみならず、創作を行うならばもちたいポリシーですね、思わず憧れてしまいます。

http://makoto.shinsenhino.com
http://www.jrtours.co.jp/kyoto_plan/walk/archive/200703_01.html

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